食後、ホテルに帰ると・・

私が住んできたパリのPlace de la Republiqueから近い安ホテルでは、大勢の人がロビーにあったテレビに見入っていました。それはとても珍しい光景でした。 ロビーに集まり集団でテレビを見ている光景はサッカーの試合があるときだけで、私はサッカーの大きな試合のない日なのにめずらしいな・・?とおもいました。

私が不思議そうな顔を押して部屋に行こうとしたら、 「ムッシュー!歴史が代わった」」と顔見知りのホテルの住人から声を掛けられました。

 ふとテレビを見ると、大勢の人々がハンマーで壁を壊している映像や、その壁に登って騒いでいる・・泣いている・・喜んで行き交う人々と抱き合っている様子が中継されていました。

そうなんです。その日、ベルリンの壁が壊れたのです。

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その頃。私は、ALGERIAのプラント輸出プロジェクトが終了してから、パリに滞在していました。一泊2500円程の安ホテルにいました。 ワンルームマンション感覚で利用している人が多いホテルでした。パリでは旧市街地内では、アパートが少なくて借りがたいです。
アルジャリアで知り合ったフランス人の紹介のレストランに履歴書を送り、その返事を待っていました。
就活と観光を兼ねながら滞在していました。そのホテルには帰国するまで、その年の9月始めから12月末まで住んでいました。

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記念祝典のニュースを見てると、その頃のことが思い出されますね。
パリで本格的に就職していたら、また私の人生も代わっていたでしょうね。それまでも、プロジェクトの契約の合間で、パリ他で短期間のバイトをしては居ましたけれど・・。

絶対に越えられない。 声荒れない人生の壁も 神が指を触れると出来ない事は無いのですね。
あれから20年。 67歳になっていた、私を振り返りました。

振り返って塩の柱になったロトの妻もいますが、 20年目の式典のニューソ映像を見ながら、私の目の前にある人生の壁を乗り越える気持、初心に返ったような気がした日でした。